診断・助言

診断・助言とは

高度化事業は、「資金貸付」「診断・助言」「優遇制度」の3つの支援策で構成されています。
そのなかで「診断・助言」は、組合や組合員の事業実施計画の妥当性や実現可能性を確認し、計画をより良いものとするために必要な助言等を行うものです。

実施タイミングと流れ

高度化資金の貸付前の流れとして、主に以下のSTEP1~4があります。
「診断・助言」は、STEP3の段階で実施します。

実施タイミングと流れの図

高度化事業実施後、事業運営を行う段階で、「運営診断」により円滑な事業運営を行うための助言を行うことがあります。

確認ポイント

「診断・助言」では、事業実施計画等に対して、以下の点を確認していきます。

  • 01

    事業計画
    どのような効果を期待して、事業を考えているか(現状の問題の整理、投資の目的)
  • 02

    投資計画
    投資内容の妥当性(投資対象・投資額の妥当性、投資リスクに対する対策)
  • 03

    資金調達計画・資金収支計画・長期損益計画
    自己資金、金融機関等からの資金調達手段をどうするか
    どのように収益を上げるか、売上計画・事業運営コストの計上は適切か
    必要資金を確保し、債務の償還ができるか
  • 04

    建築計画、土地造成計画
    適正規模の計画、利用性を踏まえた計画になっているか、スケジュールは適切か
  • 05

    実施体制
    要員計画は適切か、事業実施体制に問題は無いか

事例紹介

「診断・助言」の実施により、効果が得られた事例をご紹介します。

例1 実現性の高い資金計画の策定

【経緯】

売場面積の3割が「空き区画」となってしまった共同店舗において、組合が事業継続に向け、共同店舗のリニューアルを計画。リニューアルに当たり、高度化資金の活用を検討していた。

しかしながら組合が策定した計画は、今後、銀行借入をしなければ資金ショートする計画になっていた。

【支援内容】

今後、銀行借入しなくても資金ショートしないよう、施設計画・資金計画の見直しについて助言を実施。

また、集客力が高まるよう、共同店舗コンセプトに対応したレイアウトの具体化についても合わせて助言。

【効果】

年間で必要となる借入金返済額を、年間のキャッシュフローでまかなえる計画へと見直し、実現性の高い資金計画の策定ができた。

診断・助言の事例1

例2 事業計画の具体化

【経緯】

当組合は、産業廃棄物の焼却処理事業を実施していた。しかし、焼却処理設備が老朽化して不具合が発生。高度化資金を活用し、設備更新することとした。

しかしながら、更新後の焼却炉のキャパシティ、想定顧客ごとの受注量(処理量)を踏まえた売上計画ができておらず、収集運搬に必要な増員計画等もできていない状況であった。

【支援内容】

増員を踏まえた収集運搬等の体制づくりと、それも踏まえた売上計画の作成について助言した。

【効果】

焼却炉の更新・稼働後における体制を検討した。その中で、受注獲得に向けた営業体制や運搬体制の役割分担について明確化できた。

今後必要となる設備・人員について事前に検討を行ったことで、事業計画のスムーズな実行につながった。

診断・助言の事例2

例3 事業投資規模の再検討

【経緯】

食品の製造販売企業が、全国に自社製品を販売したいとの思いから、生産能力の拡大を検討していた。工場増築の資金調達の手段として、高度化資金の活用を予定していた。(なお、かつて高度化事業(集団化事業)を実施した組合に、当事業者は組合員として所属。)

しかしながら、工場の増築面積の適正規模が、明確になっていない状況であり、必要生産能力、必要設備等の観点から検証を行う必要があった。

【支援内容】

「診断・助言」のなかで、売上計画も踏まえつつ、増築後の工場における生産ライン毎に必要な人員や設備等を検証し、事業計画の精度を高めていった。

【効果】

現状の工場面積を基準に、必要不可欠な面積を積み上げることで、増築必要面積を算出できた。それにより当初計画よりも小さな面積でも対応可能であることが分かり、投資の適正化に繋がった。

診断・助言の事例3

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